2005年09月11日

My Dear Keiko

from My Dear Keiko/2001年4月12日〜14日。/離別と不変。(抜粋)

 1日目は夜遅くまで親戚や仲間たちがいてくれて、お風呂に入れなかったので、次の日の朝、式場に出かける前に沙羅と葉奈と一緒にお風呂に入ることにしました。お風呂には水に濡れても大丈夫という面白い本が数冊置いてあって、その一冊に花言葉が書かれているのを沙羅が憶えていて、向日葵とスイトピーの花言葉を探してくれました。そう言えば、そんなことは全然考えていませんでした。とにかく敬子は向日葵が好きだったとか、単純にカーネーションよりはスイトピーがいいとか思いつきで選んだので、その花言葉など調べる余裕はありませんでした。「どんな風に書いてある?」と沙羅に訊ねました。「えーとねぇ。向日葵はね、これ何て読むのかな。なんとかマンと不変。スイトピーはね、何とかガクと何とかベツ。」「それじゃ解んないよ。どれどれ見せてよ。」沙羅から本を渡されて、見てみました。色々な花言葉がありました。昔、彼女にバラを贈ることもあったので、バラにしようかとも思ったのですが、バラには色ごとにずいぶん花言葉が違うことも判りました。贈る時はいつも赤いバラでしたが、その花言葉は情熱、純愛、でもそれが黄色なら嫉妬、不実に変わるのでした。最初献花にしようと思ったカーネーションは、赤は慈悲、白は純愛、黄色は軽蔑、縞は拒絶。花言葉のことを考えると実は花選びはかなり難しいのだと思いました。そんなことは全然考えもせずに選んだ向日葵とスイトピーはどんな花言葉を持つ花なのか。探しました。なるほど5年生になったばかりの沙羅には確かに読み方は難しい。向日葵は、傲慢、不変、スイトピーは歓楽、離別。傲慢というのは彼女には当たらないけれど僕には当て嵌まるかも知れない。でも不変というのはとてもいい。スイトピーはまさに献花には相応しい花言葉を持つ花だったのだと初めて知りました。
 離別と不変。彼女のお別れ会に、そんな言葉を持つ花を選んだ。別れることは確かに悲しい。でも彼女を想い出せば、彼女と別れることはない。きっとどこかで僕たちのことを見守ってくれるはずだから。そんな想いを変わらず持つこと。それが彼女のために出来ること、これまで僕たちにしてくれたこと、残してくれたことに感謝することなのだと。「愛されることは長続きはしないけれど、愛することはいつまでも続く、その想いがある限り。」いつか読んだ本の中の一節が浮かんで来ました。
 「よし、このことも送る言葉を言う時に、絶対に話そう。」
 でも実際には、胸が詰まって涙が出て来て、しどろもどろになってしまい果たせませんでした。

at 23:10 | Category : My Dear Keiko | Comments [0] | TB [0]
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